なにもそこまで・・

文芸部には遠い国の埼玉から学びに来ているお寺の息子がいた。
おれは1年くっているので彼のほうが学年は上だがドンパだ。

生まれ育った環境がそうさせたのか、
彼は何かにつけて説教くさい話しをする。
当時のおれは彼の話しが大好きだった。

文芸部の先輩にあまり皆から好かれていない男がいたのだが、ある時彼がその先輩について「○○さんは毛虫のように嫌われている・・。」と発言した事があった。
なにもそこまで言わなくても・・。
彼らしくないとも思った。
毛虫に例えた発想が凄い。
だから忘れられない。

彼は毎年夏、お盆時期に北海道のお寺のお手伝いに来道し、その度文芸部の飲み会が開かれる。
ここ数年おれはその飲み会に参加していない。
話題がみんなと全く合わない・・。

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