おれとぼく

最近はふっ切れたのか、もう捨てるものは何もないと悟ったのか、職場でも自分の事は「おれ」と言っている。
上司にも同様だ。
ほんとうは職場では「わたし」を使うべきなのだが・・。
そして上司に「おれ」はもちろんNG。

その昔、両親のどちらに言われたのか記憶にないが「ぼくって言いなさい!」と。
それをずつと引きずっていたのか、中学くらいまでは「おれ」と「ぼく」を半分ずつ使っていたような記憶がある。

中学3年の時、同じクラスにサイノくんという男子がいた。
小柄で賢く、はにかみ屋。
可愛いい顔だったな。
彼はいつも自分の事を「ぼく」と言っていた。
性格が歪んでいるおれは、ある日サイノくんに向かってわざと「ぼく」を多用して会話をしてみた。
サイノくん、さすがにカチンときたのか、いきなり「おれ」って言い出したよ。

おれは90近い母親には最近「ぼく」を常に使い、カミサンとムスメには面と向かって話すときは「わたし」を使う。
おれはなんて面倒くさい男だ!

そういえば女子は自分の名前を「わたし」代わりに使えるけれど、男子は使えない。使っていない。
日本語は便利でもあるが面倒でもある。

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