虫の居所

またしても中学の頃の話だ。

ワダくんと廊下ですれ違う時おれはニコリと彼に微笑んだ。
「何笑ってるんだ!」
おれはいきなり胸ぐらを捕まれ廊下の壁に押し付けられた。
「えっ?・・ワダどうしたんだ?・・」
おれは言葉が出なかった。
ワダくんとは1年の時、一緒に遊んだ仲だったはずだ。

その場面を偶然目撃した技術科の先生。
おれとワダくんはさっそくその日の放課後呼び出された。
ワダくん「さっきはたまたま機嫌が悪かったんだ。ごめんな。」
先生の前での仲直りだった。

微笑みかける前、ワダくんの気持ちが分かってれば・・。
人の心の中までは分からないという事と、タイミングが悪いと思いがけない事に遭遇するということだ。

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