ペニーレーンで

昭和57年11月、おれは今の会社に採用になった。
勤務地は苫小牧だ。

男子の職場で上下関係が厳しかった。
飲み会が頻繁にあり、いつも三次会くらいまでつれ回された。
大体が割り勘だったから、給料の半分以上は飲み代で消えていた。

飲んだあと、たまに歩いて独身寮まで帰っていた。
その時歩きながら必ず歌っていたのは「ベニレーンでバーボンを」だった。
その時の酔って歌いながら歩いているおれ、絶対関わりたくない人だっただろう。
あの曲、いや拓郎の曲は全般的に早口で歌う曲が多かったと思う。
おれはただでさえ滑舌悪いのに、酔っているから口が回らない。
フラフラでなかなか前に進まない足取りでも歌いながら帰ったものだ。

あの頃の先輩達、半分くらいはもうこの世にいないかもしれない。
当時は今以上に何も考えていなかったおれ。
皆さんが居なかったらおれは今どんなだっただろう・・。

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